資産の譲渡の時期
消費税の納税義務は、資産の譲渡等をしたときに発生することとなっており、所得税や法人税における収益計上時期とほぼ同様の取り扱いとなっています。
棚卸資産の譲渡の時期は、その引き渡しのあった日とされています。引き渡し日の判定については、合理的であると認められる日のうち、事業者が継続して適用した基準により行われます。その基準としては、出荷基準、検収基準、使用収益開始基準、検針日基準があります。
委託販売による資産譲渡の時期は、原則的には委託品について受託者が譲渡した日とされていますが、委託品について売上計算書が売上の都度作成されている場合には、売上計算書が委託者に到着した日とすることも認められています。
請負による資産の譲渡等の時期は、物の引き渡しを要するものについては、目的物の全部を完成し引き渡した日とし、引き渡しを要しないものについては、役務の全部を完了した日となります。
固定資産の譲渡の時期は、原則的には相手方においてしよう収益ができることとなった日等となりますが、土地・建物等については譲渡に関する契約の効力発生日や、ノウハウの頭金等については、ノウハウの開示を完了した日とすることができます。